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今週の記事1本

こちらでは、カトリック新聞に掲載されている記事を、毎号につき1本お読みいただけます。

教皇の一般謁見講話
祈りを教えてくれる聖霊
【バチカン月6日CNS】

 
 聖霊は信者たちに、神への祈りは愛といつくしみにあふれる父に祈ることだと教えてくださる、と教皇フランシスコは説いている。
 「聖霊は私たちが弱い時に助けに来てくださいます」。そして「私たちが神の子どもたちであることを証ししてくださるのです」と教皇は11月6日、バチカンのサンピエトロ広場で開いた一般謁見に参加した人々に語りかけた。
 「私たちは聖霊の力なしに、『アッバ、父よ』と言うことはできません。キリスト信者の祈りは、電話の片方にいる人が向こう側の神に話すというようなことではありません。違います。神が私たちのうちに祈ってくださるのです。私たちは神を通して神に祈ります」と教皇は説明する。
 教皇フランシスコは一般謁見で、教会生活での聖霊の働きについての講話を続けている。今回は、祈りのうちの聖霊の役割と、イエスが弟子たちに、信者の心のうちに住まわれる聖霊にたまものを祈るよう教えたことについて話した。
 聖霊はまた、「私たちの弁護者として守ってくださいます。御父の前で私たちを非難することはなく、私たちを擁護してくださるのです」と教皇は強調する。「聖霊は私たちが罪びとであるという事実を悟らせてくださいますが、そうされるのは、御父のいつくしみの喜びを味わわせるためで、私たちを実りのない罪の意識で損なうためではありません」
 「私たちは皆、罪びとです」が、「神は私たちの罪よりも大きな方です」と教皇は続ける。
 自分がしてしまったことへの報いを恐れて、平安を見いだせない人は聖霊に祈るべきで、「そうすれば、聖霊はあなたに、ゆるしを願う方法を教えてくださいます」と教皇は説明する。「神はいつでも私たちをゆるしてくださいます。私たちをゆるすために、いつも私たちのそばにいてくださるのです」
「私たちは聖霊を受けるために祈ります。そして私たちが聖霊を受けるのは、真に祈るためです。それは、神の子どもたちとしてであり、しもべとしてではないのです」と教皇はさらに続ける。「心のうちに祈る必要を感じた時に祈るのであり」、義務または裁きへの恐れから祈るのではない。

 神を喜ばせる「無私の祈り」

  心のこもらない言葉を繰り返すだけで、「オウムのように祈るのはやめてください」と教皇フランシスコは信者に促す。「そして、『主の祈り』を唱える時には、こう祈るのです。『父よ、あなたは私の父です』。口ではなく、心で祈ってください」
 聖霊は信者のために取り次ぐだけでなく、「私たちにも」、病者や収監されている人たちなどのために祈ることによって、「私たちの兄弟姉妹のために取り次ぐすべを教えてくださいます」。
 「こうした祈りは特に、神に喜ばれます。それは全く見返りを求めない、無私の祈りだからです」と教皇は説明する。「これは教会にとって、特に聖年の準備をするこの時にあっては、とても大切で必要な務めです」




11月6日、バチカンのサンピエトロ広場で開いた一般謁見で、
スペインの洪水被害者のために祈りをささげる前に、
スペイン・バレンシアの守護者、見捨てられた者の聖母にバラを供える教皇(CNS)

 

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